
うちに猫が来たのは、確か梅雨の終わりかけだった。
最初の一週間は本当に何もわからなくて、とにかくネットで調べまくった記憶がある。「猫 飼い方」「猫 初日」みたいな検索ワードを何十回も打ち込んで。でも実際に一緒に暮らしてみると、記事に書いてあることと現実って結構違うんだよね。特に体調管理については、マニュアル通りにいかないことばかりで焦った。
一番最初に「あれ?」って思ったのは、ご飯の食べ方だった。朝ごはんをあげたとき、いつもと違ってフードのにおいを嗅ぐだけで食べようとしない。皿の前でじっと座って、なんとなく元気がないような気がする。これって体調が悪いのか、それとも単に気分の問題なのか、当時の自分には全く判断がつかなくて。結局その日は半日様子を見て、夕方になってやっと少し食べてくれたからホッとしたんだけど、あの時の不安な気持ちは今でも覚えてる。
食事に関しては、量よりも食べ方を見るようになった。がっつくように食べてるか、それとも途中で何度も立ち止まるか。食べた後に吐いてないか。水をいつもより多く飲んでないか。うちの猫は夏場になると食欲が落ちるタイプで、最初の年は「病気かも」って何度も動物病院に電話しそうになった。
動きについては、もっと微妙なサインを見逃しがちだと思う。
例えば、トイレに入ってる時間。これ、意外と重要で。いつもより長くトイレにいたり、何度も出たり入ったりしてるときは要注意。便秘か、もしかしたら膀胱炎の可能性もある。あと、ジャンプの高さ。いつも軽々と飛び乗ってたキャットタワーに、ためらいがちに登ろうとしてるとか。そういう小さな変化が、実は関節の痛みだったりする。
そういえば、去年の冬に一度だけ、夜中に猫が変な声で鳴いたことがあって。普段は静かな子なのに、なんていうか、苦しそうな声?で。飛び起きて電気つけたら、部屋の隅で丸まってた。結局その時は便秘気味だっただけだったんだけど、あの時の焦りようったらなかった。パジャマのまま、スマホで24時間対応の動物病院を探してたもん。
毛並みも実は体調のバロメーターになる。健康な時はツヤツヤしてて、触るとサラサラしてるんだけど、体調崩すとなんとなくパサついた感じになる。グルーミングの回数が減ったり、逆に一箇所ばかり舐めてハゲができたり。ストレスや皮膚の問題かもしれないし、もっと深刻な病気のサインかもしれない。
呼吸の仕方も気にするようになった。寝てる時の呼吸が妙に早かったり、口を開けて息をしてたりしたら、それはかなり危険なサイン。猫って基本的に鼻呼吸だから、口呼吸してるってことは相当苦しいってこと。これは即、病院案件。
目やにの量とか色も、毎朝チェックするようになった。透明でちょっとだけなら問題ないけど、黄色っぽかったり緑がかってたりしたら感染症の可能性がある。目が開きにくそうにしてたら、結膜炎かもしれない。
ところで全然関係ないんだけど、猫用の体温計って人間用のやつより高いのなんでなんだろう。この前ペットショップで見かけて、値段見てびっくりした。「ニャンサーモ」っていう商品名で、パッケージが可愛かったから手に取ったんだけど、まあまあのお値段で。結局買わなかったけど…。
体重の変化も見逃せないポイントで、月に一回は測るようにしてる。急に増えたり減ったりしてたら、何か原因があるはず。甲状腺の問題だったり、腎臓病の初期症状だったりすることもある。うちは安物のキッチンスケールで測ってるけど、猫がじっとしてくれないから毎回苦労する。
隠れる場所が変わったり、いつもと違う場所で寝るようになったりするのも、体調不良のサインかもしれない。猫って具合が悪いとき、暗くて狭い場所に隠れたがる習性があるから。急にクローゼットの奥に入り込むようになったとか、ベッドの下から出てこなくなったとか、そういう行動の変化には敏感になっておいた方がいい。
結局のところ、一緒に暮らしてる人間が一番わかるんだと思う。「なんかいつもと違う」っていう直感を、大事にした方がいい。動物病院で「気のせいでした」って言われたって、それはそれで安心できるわけだし。
まあ、神経質になりすぎるのも良くないんだろうけどね。


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