真夜中の猫様訪問 ~ベッドの中で紡ぐ、とびきりの癒し時間~

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冬の深夜、暖かな布団の中で心地よい眠りに落ちかけていた私の顔に、ふわりと柔らかな感触が広がった。まだ目を閉じたままでいると、今度は鼻先に温かい息遣いを感じる。そっと瞼を開けると、そこには我が家の猫のミィが、琥珀色の瞳で私をじっと見つめていた。

「んー、もう寝る時間だよ…」と私が寝返りを打とうとすると、ミィは小さな前足で私の頬を優しくタッチしてきた。まるで「まだ起きていて」と言わんばかりの仕草に、思わず微笑んでしまう。ベッドの中という私だけの聖域に、毎晩のようにお邪魔してくる夜な夜なの来客。でも、この時間が密かな幸せの瞬間でもある。

ミィの可愛い瞳には、昼間とは違う神秘的な輝きが宿っている。部屋の明かりを消した状態でも、猫の目は不思議なほど美しく光を放つ。その瞳に見つめられると、どんなに眠くても「もう少しだけ」と起きていたくなってしまう。これが、いわゆる猫に起こされる幸せというものなのかもしれない。

布団の上でくるりと回転し、自分の居場所を作り始めるミィ。私の腕の上に前足を乗せ、徐々に体重をかけてくる。そうして最終的には、私の胸の上で丸くなって寝る体勢を整えるのだ。その仕草があまりにも愛らしくて、思わず「どうぞ、どうぞ」と声をかけてしまう。

夜の静けさの中で聞こえる猫の喉を鳴らす音は、最高の癒し系サウンド。ゴロゴロという心地よい振動が、私の体を通じて伝わってくる。科学的にも、この猫の喉鳴らしには人間をリラックスさせる効果があるという。まさに天然のヒーリング音楽というわけだ。

ミィの体温は人間よりも少し高めで、約38.5度ほど。その温もりが冬の夜の布団の中で、とても心地よい。まるで小さな湯たんぽを抱いているような感覚。しかも、この湯たんぽは自分の意思で位置を変え、時には甘えた声を出し、私の顔を舐めてくることもある。

真夜中の訪問者は、時として少々わがままな面も見せる。例えば、私が寝返りを打とうとすると、不満げな鳴き声を上げたり、わざと私の顔の近くで大きなあくびをしたりする。でも、そんな気まぐれな性格も含めて、すべてが愛おしく感じられる不思議。

猫に起こされることを迷惑に感じる人もいるかもしれない。確かに、深い眠りを妨げられることは少々困ることもある。しかし、この特別な時間には独特の魔法がある。日中の喧騒から離れ、ただ猫との静かな時間を共有する。それは、まるで別世界に迷い込んだような不思議な感覚をもたらしてくれる。

ミィの呼吸が徐々にゆっくりになり、まどろみ始めた様子が伝わってくる。私も自然と眠気が押し寄せてくる。でも、まだ少しだけ起きていたい。この幸せな時間をもう少しだけ味わっていたい。そんな贅沢な思いが心をよぎる。

窓の外から漏れる月明かりが、ミィの毛並みを優しく照らす。時折、耳がピクッと動いたり、小さな寝言のような鳴き声を漏らしたりする姿に、思わず頬が緩む。こんな風に、誰かと深い絆で結ばれているという実感を味わえる瞬間は、人生の中でもとても貴重なものだ。

猫との暮らしを始めてから、私の生活リズムは少しずつ変化していった。夜更かしが減り、早寝早起きの習慣が自然と身についた。それは、この夜の訪問を待ち望む気持ちがあったからかもしれない。人間の都合に合わせることなく、自分の意思で行動する猫。その自由な生き方に、私たちは多くのことを学ばされる。

やがて、私の意識も徐々に遠のいていく。ミィの温もりと、規則正しい寝息が心地よい子守唄となって、深い眠りへと誘ってくれる。明日も仕事があるのに、こうして少しだけ睡眠時間を削ってしまう。でも、これは決して無駄な時間ではない。むしろ、日々の疲れを癒し、心を豊かにしてくれる大切なひとときなのだ。

朝になれば、いつものようにミィは私よりも先に目覚め、朝ごはんの時間を知らせに来るだろう。そして夜になれば、また同じように布団の中で再会する。そんな何気ない日常の繰り返しの中に、かけがえのない幸せが詰まっている。今夜も、静かな寝室の中で、私と猫の小さな物語が紡がれていく。

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