猫と私の奇妙な日常 〜賑やかすぎる我が家の主人様たち〜

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私の生活は、いつからこんなにも騒がしくなってしまったのだろう。今日も朝から、リビングで繰り広げられる猫たちのドタバタ劇に、ため息をつきながら呆然と見つめている。

「ガタン!」という音と共に、花瓶が倒れる。慌てて振り向くと、白黒の毛並みをした我が家の長女・みかんが、何事もなかったかのように悠々と歩いていく。その後ろでは、茶トラの次女・ぽんずが猛スピードで追いかけ回している。まるでF1レーサーのように、ソファーを障害物に見立てて華麗なドリフトを決める姿に、私は呆れながらも思わず笑みがこぼれる。

「もう、朝からなんなのよ…」

そう言いながらも、倒れた花瓶を拾い上げる私の足元には、すでに末っ子のきなこが甘えるように体をすりすりとこすりつけてきている。三毛猫の彼女は、姉たちと違って比較的大人しい性格だ。…と思っていたのだが。

「きなこ!それダメでしょ!」

私が花瓶を元の位置に戻そうとした瞬間、きなこが華麗なジャンプを披露。テーブルの上に置いてあった朝食用のトーストに狙いを定めていたのだ。家族最小の体格ながら、ジャンプ力だけは一番の持ち主である彼女の行動に、私は再び呆然とせざるを得ない。

結局、この朝は新しいトーストを焼き直すことになった。そして、猫たちの朝の運動会は続く。カーテンによじ登るみかん、本棚の上から威嚇するぽんず、そして意外にも静かになったきなこ…と思いきや、キッチンから怪しい物音。

「まさか…」

案の定、キッチンペーパーがロール状になって床を転がっている。きなこは得意げな表情で、芯になった筒で遊んでいた。この光景を目にするのは今週で3回目。もはや習慣化している。

私は深いため息をつきながら、散らかったペーパーを片付け始める。すると、どこからともなく現れた3匹が、まるで手伝うかのように私の周りをぐるぐると回り始めた。もちろん、実際は邪魔になるだけなのだが、その愛らしい姿に怒る気も失せてしまう。

昼食時になると、さすがに疲れたのか、3匹そろって窓辺で日向ぼっこを始めた。穏やかな陽光に照らされる彼女たちの寝顔は、まるで天使のよう。先ほどまでの大騒ぎが嘘のようだ。しかし、この平和な時間も長くは続かない。

「ニャー!」

突如として鳴き声が響き、再び家中を駆け回る3匹。私は呆れながらも、彼女たちの姿を追いかける。キッチンからリビング、寝室からベランダまで、まるでピンボールのように跳ね回る猫たちの姿に、もはや諦めの境地すら感じられる。

夕方になり、やっと落ち着きを取り戻した我が家。しかし、それは新たな騒動の前触れに過ぎなかった。夕飯の支度を始めようとした瞬間、キャットフードの音を聞きつけた3匹が、まるで待ち構えていたかのように集まってきた。

足元でじゃれ合い、鳴き声を上げ、時には私の足に絡みついてくる。その姿は、まるで小さな子供たちのよう。確かに手がかかって大変だけど、この賑やかな空気が私の生活の一部となっていることは間違いない。

食事を終えた後も、猫たちの活動は続く。夜の運動会の始まりだ。しかし、不思議なことに、この時間帯の彼女たちの動きは、どこか昼間とは違う。より洗練された動きで部屋を駆け回り、時には忍者のように静かに、時には暴れん坊のように激しく。

私はソファーに座り、彼女たちの様子を眺めながら、今日一日を振り返る。確かに騒がしくて、時には迷惑なことも多い。でも、この賑やかな日常が、実は私の生活に不可欠な潤いとなっていることに気づく。

夜も更けてきた頃、ようやく3匹が私の膝の上や隣でくつろぎ始める。さっきまでの騒ぎが嘘のように、すやすやと眠る彼女たちを見つめながら、私は思う。この騒がしい日常は、実は最高の贈り物なのかもしれない。

明日もきっと、朝から大騒ぎが始まるだろう。花瓶が倒れるかもしれないし、キッチンペーパーが床を転がるかもしれない。でも、それも含めて、これが私たちの幸せな日常なのだ。

そうして眠りにつく前、ふと気づく。最近の私は、彼女たちの行動に呆れながらも、どこか楽しんでいる自分がいることに。そして、この賑やかな暮らしが、かけがえのない幸せを運んでくれていることに。

猫たちと過ごす毎日は、確かに騒がしい。でも、この騒がしさの中にこそ、私の人生の豊かさが詰まっているのだと、今では胸を張って言える。明日も、また新しい「呆れる出来事」が待っているに違いない。でも、それすらも愛おしく感じられる。それが、猫と暮らす幸せというものなのかもしれない。

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